県産品リポート 2011年夏号
今年も暑い夏がやってきました。この夏は特に節電の夏、「丸亀うちわ」を片手に、海にでも涼みに行きた~いと思っている人も多いことでしょう。さて、昨年は瀬戸内芸術祭でにぎわった香川の島々、アートと共に島の自然や文化が大好評でした。そこで、「もっと自分だけの楽しみ方で島の魅力を発見してみたい!」と思った方もおられるのでは。そんな方に、香川県の西部に浮かぶ島々もおすすめします。ここには、貴重な風習や風景が残され、素朴な旅情が漂っています。今回はそんな島々も浮かぶ多度津エリアをご紹介します。
近代文化が目覚めたまち

JR高松駅から特急で約30分、善通寺ICからは車で約10分、香川県の中部に位置する多度津町があります。江戸時代には、京極藩の陣屋町として栄えた多度津。北前船やこんぴら参りの船着き場として、全国にその名をはせていました。明治時代には、この町で四国の近代文化が次々と生まれました。

多度津は、四国鉄道の発祥の地であり、四国初の測候所、一等郵便局、電灯会社が設立されたまちでもあるのです。JR多度津駅に降り立つと、四国鉄道発祥の地として記念のモニュメントが飾られ、傍らの小公園にはなつかしのSLが黒くたくましい姿を見せています。
多度津駅から徒歩約10分、「JR四国多度津工場」があります。ここは明治22年(1889年)に建設された全国でも2番目に古い鉄道車輌工場。敷地内の建物のうち、明治や昭和初期に建設された7棟は近代産業遺産に認定されました。この工場では、15人以上40人未満のグループで10日前までに予約をすれば、鉄道車輌の検査業務をはじめ、鉄道グッズや写真パネルなどを見学することができます。
武家屋敷の資料館

JR多度津工場から歩いて3分ほどのところに「多度津町立資料館」があります。まず建物自体が風情ある武家屋敷、旧多度津藩士の浅見家から寄贈されたもの。玄関に入って、目に飛び込んでくるのは、模型和船。高見八幡宮に奉納されたもので、奉納年代が県内で最も古く、全国でも3番目に古いものだそうです。この弁才船は、北前船の航路で大活躍した船。これを造り、操った塩飽諸島の人々の技は高く評価されていました。資料館の中には、多度津町の歴史が展示され、なつかしの暮らしの一場面も見ることができます。
毎年8月には、平和を守るために戦争の記憶を伝える特別展や“すいとん”を試食する日もあります。また、お盆過ぎからは、奥の座敷で「八朔人形」の展示も行う予定です。
眼なおし薬師
今度は、JR多度津駅から徒歩約15分、四国霊場第77番札所「道隆寺」に向かいます。町立資料館からは前を通る県道21号線を東へ向かえば、こちらも徒歩15分弱で到着します。ここは、寺を開基した和気道隆(わけみちたか)作の小さな像を、弘法大師自らが刻んだ薬師如来の胎内におさめ本尊としたと伝わります。この寺は、「眼なおし薬師さま」として有名で、丸亀京極藩の京極佐馬造は幼いころより盲目であったが、本尊の薬師如来に祈願し全快したといわれています。その後、佐馬造は御典医となり眼病の達人と呼ばれるようになりました。


























