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県産品紹介 農林水産品 魚
アナゴ
アナゴ
 ウナギに似て細長い円筒形ですが、体の中央に白い点々が並んでいるのが特徴です。夜行性で、昼間は砂泥底にもぐり、顔だけ出しているので穴子と呼ばれます。
 産卵は外海で行われ、葉形幼生(レプトセファルス)と呼ばれる半透明の稚魚が春のイカナゴ漁などで混獲されます。高知県でノレソレ、岡山県でベラタと呼ばれるのがこれです。夏には爪楊枝ぐらいのアナゴになり、50cmぐらいまでの2〜3年魚が県内でとれます。それ以上大きくなると産卵のため外海に出るようです。
イカナゴ
イカナゴ
 細長い体形に銀白色の小魚。下あごが上あごより長いのも特徴です。
 水温の高い初夏から晩秋の間は砂にもぐり眠ります。12〜1月に産卵し、産卵後はやせますが、春の訪れを感じる頃になると急速に太ってきます。ふ化した仔稚魚は、しばらくは比較的表層を浮遊しますが、5月以降は砂底の瀬(海底の砂が盛りあがったところ)につくようになります。
オコゼ
オコゼ
 オコゼといえば、普通は背びれに猛毒をもち、押しつぶされたような顔のオニオコゼを指します。他にもカナオコゼ、キンギョなどと呼ばれ、小型で背びれなどに毒を持ち、漁業者や釣り人に嫌われ物のハオコゼなどもいますが、あまり食用とはしません。
 ウロコはなく、普通は黒色ですが、黄色や赤褐色のものもいます。全長30cm近くになりますが、成長は遅く、漁獲サイズになるのに3年以上かかります。アマモ場や磯近くの砂泥底に住み、海底をはうように泳ぎ、砂によくもぐります。水から揚げても、わりと長時間生きており、写真のように静かにじっとしていますが、さわると背びれを持ち上げて体をくねらせてくるので、安易にさわるのは禁物です。
ゲタ
ゲタ
 ゲタは、シタビラメ、ウシノシタ類の香川・岡山あたりの方言。カレイやヒラメのように平たく、口が体の先端でなく、目の下にあること、背びれ、尾びれ、尻びれがつながっていることが特徴です。
 種類の見分け方は側線の本数やうろこの数などを調べるなど、なかなか難しいのですが、多くの漁業者は一目で見分け、それぞれ異なった呼び方をします。コウライアカシタビラメは砂底に多く、産卵は春、うろこは小さくはがれにくい。イヌノシタは泥底に多く、産卵は初夏から夏、うろこが大きくはがれやすい。アカシタビラメはその中間域に多く、産卵は夏、といった特徴です。
サワラ
サワラ
 スマートな体形に鋭い歯、鋭角なひれが特徴のサワラは、4〜5月、瀬戸内海に入り込んできます。5〜6月に産卵し、7月頃には再び外海へ出ますが、その春生れた稚魚は11月頃まで内海で成長します。
 サワラ漁の中心は流しさし網。猛スピードで泳ぐサワラを網に刺してとります。体に1本の線が入るのは網にかかったあと。近世初めには行われた香川の伝統漁法です。
スズキ
スズキ
 スマートな体形、大きな口、銀白色から黒みの体色が特徴のスズキ。えらぶたやひれに鋭いトゲがあります。
 成長とともに、セイゴ、セイ−ハネ−スズキと名前が変わる出世魚。この呼び名は漁業者間では厳格に守られ、小さいのをスズキといえば怒られます。
 夏の高級魚として扱われ、1本1万円になる大型魚は、釣り漁業者の大きな収入源でした。一時は資源が減少し、昭和57年度から62年度にかけては栽培漁業センターで種苗生産を行い、放流していたこともあります。その効果ではないと思いますが、最近は資源が増加しています。
タイ
タイ
 桃色に青色の星をちりばめた鮮やかな体色。魚の王様といわれるタイは、桜の咲く頃、産卵のため瀬戸内海に入り込み、桜ダイと呼ばれます。
 「鯛の浜焼き、鰆の刺身」といわれ讃岐の味の代表とされるとともに、タイ漁は、かつて本県漁業の中心、花形でした。入り込みタイを狙って、漁船10隻、漁夫70人を要する大掛かりなタイ網漁から数人乗りの小船の一本釣まで、様々な漁法でとられていました。坂出市沖の金手(かなで)が最も有名な漁場で、竜宮の金をうろこに付けて金色にかがやく姿から、金山(かなやま)鯛といわれました。
チヌ
チヌ
 いぶし銀の体色と、タイに比べ精悍な顔つきが特徴。繊細な当たりと強い引きで釣り人にも人気の魚です。小さい時はすべて雄で、2歳で雄として繁殖に加わり、4歳30cmぐらいで、多くが雌に性転換します。
 沿岸寄りの塩分のやや薄い海水を好み、稚魚はごく浅い海で育ち、漁港や海水浴場でも見られます。タイに比べ移動範囲は小さく、県内で一生を過ごすものが多いようです。
ナゴヤフグ
オリーブ
 県内でナゴヤフグと呼ばれるフグは、普通コモンフグとナシフグの2種があります。この2種はよく似ていて、コモンフグは体の表面に小さなトゲがありさわるとザラザラしていること、胸びれのそばにはっきりした黒紋がないこと、一方ナシフグは体の表面にトゲがなくツルツルしていること、胸びれのそばに菊花状の紋があることが特徴ですが、実際には慣れないと見分け方はかなり難しいものです。
ハマチ
ハマチ
 ハマチは背は青緑、腹は白、黄色い中央線が特徴。昭和の初め、引田(現東かがわ市)の安戸池において、野網和三郎が日本で初めて養殖に成功したことなどから、平成7年、香川県の県魚に選ばれました。近年は、ノリ養殖とともに香川の漁業を支える重要な産業となっています。
 ハマチは成長とともに呼び名の変わる「出世魚」。香川では、ツバス−ハマチ−メジロ−ブリと呼ばれますが、ハマチといえば、全国的に養殖ブリを指すようになりました。
ヒラメ
ヒラメ
 「左ヒラメに右カレイ」といわれ、表を向けて、腹を手前におくとヒラメは目が左に、カレイは右についています。口が大きいのも特徴です。
 近年、種苗生産の技術が発達し、養殖や放流が盛んになりました。以前はパンダヒラメなどと呼ばれ、表が白かったり、逆に裏が黒かったりするものがありましたが、最近は研究が進み改善されています。特に砂地で中間育成された後、放流された物はほとんど天然と見分けがつきません。
マナガツオ
マナガツオ
 体形は楕円形で背びれとしりびれは鎌状にとがり、小さな口が特徴。その小さな口でクラゲを食べますが、そのほかにも、小型の甲殻類や種々のプランクトンも食べます。うろこは大変はがれやすく、店頭に並ぶ頃には、白っぽい皮だけになってしまいます。多くの図鑑も同様に皮だけの写真が多いのですが、本来は黒味の強い銀色の細かいうろこが全面に付いています。
タケノコメバル
タケノコメバル
 体色は黄色味が強く、褐色の斑点が不規則に散らばっています。クロソイによく似ていますが、やや細長くて口先がとんがっていること、両目の間が広くて、とげがほとんど目立たないことで見分けられます。全長40cm近くになります。腹の大きい親魚はホテハリと呼ばれ12〜1月に仔魚を生みます。6月には4cm程度に成長し、アマモ場などですごすといわれます。
 名前の由来はタケノコのとれる時期においしい魚であるからとか、体色がタケノコの皮に似ているからといわれます。

貝類

カキ
牡蛎
 カキにはいくつか種類がありますが、普通カキといえばマガキを指します。岩場などにも生息しますが、普通は養殖物です。
 カキ養殖は、広島で古くから行われ、県内では戦後まもなく成功しました。
 カキの産卵は夏で、卵は海中で精子と受精して幼生になり、2〜3週間海中を浮遊した後、岩などに付着します。一度付着するとその場で大きくなります。
ニシ
ニシ
 県内産の巻き貝ではもっとも大きく、殻高20cm、殻径16cmくらいになります。殻口は大きく、内面が赤いことからアカニシと呼ばれますが、県内では単にニシと呼ばれることが多い。ふたは木の葉っぱのような形です。内海の水深20mくらいまでの砂泥底に生息し、肉食性で二枚貝などを食べます。雌雄異体で5〜8月に産卵します。
タチガイ
タチガイ
 濃緑色で三角形の大型の二枚貝。立貝(タチガイ)と呼ばれ、貝のとがった方を下に砂や泥の海底につきささるように立ち、一番短い辺が海底から数cm上に出ています。貝柱が大きく、おいしいので貝柱とも呼ばれます。内臓など他の部分は殻の割には量が少なく、以前は利用価値がありませんでした。
マテ
マテ
 殻の長さ12cm、幅(殻高)2cmくらいの細長い二枚貝で、竹を縦に割ったような形をしています。内湾の干潟や砂泥底に生息し、垂直にかなり深く潜っています。県内では、殻の幅がやや細く、黄色味の強いマテガイと、殻の幅がやや太く、ピンク色の斑紋があるアカマテガイなどがいますが、主に漁獲されるのはアカマテガイです。

イカ・タコ・エビ・カニ・海藻類

モンゴウイカ
モンゴウイカ
 胴の長さは30cmくらいになる大型のイカで、胴の表にキスマークのような紋があるのが特徴です。ハリイカやシリヤケに比べると漁獲量は少ない種類です。
 身はやわらかく、刺身が一番で、煮付け、天ぷら、木の芽あえなどにもされます。
ミミイカ
ミミイカ
 胴は丸い形で、長さは4cmくらい、丸いひれが耳のようにかわいくついています。
 煮付けなどにして食べます。春頃には卵を持ち、もちもちとしておいしい。小型の割りに墨の量が多いことから、漁家の評判はもう一つで、手間をかけて墨を抜くか、お歯黒覚悟でそのまま煮付けるかです。
小エビ
小エビ
 小エビの種類の見分け方はなかなか難しいのですが、備讃瀬戸のような砂底ではサルエビ、播磨灘、燧灘のように泥底ではトラエビ、アカエビが多くとれます。寿命は1〜2年で、メスの方が成長が速く、大きくなります。
 エビこぎ網という小エビを主目的とした底びき網の一種で主に漁獲されます。エビこぎ網にはいろいろな底魚もとれますが、網目の大きさを漁業者間で取決め、あまりに小さい小エビはとらないよう自主規制をして資源管理に努めています。
クルマエビ
クルマエビ
 茶褐色のしま模様が特徴で、体を丸めると車輪のように見えるので、この名がついたといわれます。エビの中では最も美味といわれます。
 種苗生産の歴史は古く、西日本の各地で養殖や放流が行われています。県内の養殖は現在仁尾町の1業者ですが、放流効果の高さは漁業者に広く知られ、毎年400〜600万尾が放流されています。栽培漁業センターで1.5cmまで育て、さぬき市の大規模中間育成場で、放流後の生き残りのよい5cmに育てて、漁協が購入して各地先に放流しています。
ワタリガニ
ワタリガニ
 瀬戸内海でカニといえばワタリガニのことで、足の先がひれの形をしていて、海を泳ぎ渡るので、この名があります。
 大きくなると、全甲幅長(甲羅の左右に突き出たけんの先から先までの長さ)が、25cmくらいになり、1kg近くになります。稚ガニの時は比較的浅い所にいて、10cmぐらいのものは、潮干狩りでも時々みられます。小さいときにはあまり身が入っていないので、県漁業調整規則により全甲幅13cm以下はとることが禁止されています。
大ダコ
大ダコ
 ユーモラスな姿で、マンガなどに鉢巻きをして描かれるタコですが、鉢巻きをした部分は実は胴、頭は目のある所で、吸盤のある足は腕ということです。
 マダコはタコのなかでも太い足(腕)が特徴です。寿命は1〜2年、最大3kg程度になります。
イイダコ
イイダコ
 イイダコは大きさは5〜20cmとタコの中でも小型サイズ。腕の付け根に2個、目と目の間に1個の金色の紋があるのが特徴です。小さな米粒形の卵が胴につまるので、イイ(飯)ダコといわれます。1匹の雌は200〜600粒の卵を持ちます。
 潮間帯から水深20mぐらいの砂地にすみますが、内湾的な環境を好み、瀬戸内海はイイダコの特産地です。寿命は1年程度と考えられ、貝殻などに産み付けた卵をマダコ同様保護します。
ノリ
ノリ
 薄く黒い葉(葉状体)のノリですが、これは冬の姿。春から夏の間は、糸状体と呼ばれるカビのような姿で、貝殻などにもぐり込んでいます。
 ノリ養殖は、ノリの生活に合わせ、技術改良を重ね発達してきました。近年は、ハマチ養殖とともに本県漁業を支える重要な産業で、最近は全国第5位、約8%の生産を誇っています。