LOVEさぬきさんリポート LOVE SANUKISAN REPORT

第78回 讃岐もち麦ダイシモチ

地域からニッポンを元気にする、よしもとの一大プロジェクト“あなたの町に住みますプロジェクト”。香川の住みます芸人“梶剛”さんが県産品をレポートしてくれます。

リポーター

うどんのように太く長く愛される芸人を目指しています!これからの梶剛に乞うご期待!

梶 剛(かじつよし)

NSC大阪校22期生
2005年ムーディ勝山と“勝山梶”結成
2008年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2010年ピン芸人“梶剛”として活動
出身地:香川県三豊市 1981年3月28日生まれ

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讃岐もち麦ダイシモチは、紫色の穂が特徴の香川県善通寺市のブランド麦です。
5月中旬に梶さんは収穫前のダイシモチ畑を訪れました。

  • 讃岐もち麦ダイシモチとは?

    四国霊場第75番札所 善通寺のほど近く、風にそよぐダイシモチののどかな風景が広がっていました。福田光男(ふくだ みつお)さんはここでダイシモチを栽培しています。
    「紫色の穂がきれいですね」と梶さんが声をかけると、「収穫の一週間前の今が一番色がきれいなんですよ」と福田さんが教えてくれました。

  • ダイシモチは専門的にいうと「はだか麦 六条大麦 もち性品種」に分類されます。
    ●六条大麦
    ダイシモチの穂を上から見ると6列の実が並んでいるため「六条」と呼ばれています。他には2列の実が付く「二条大麦」があり、ビールの原料になります。
    ●はだか麦
    麦には「はだか麦」と「皮麦」があり、はだか麦は脱穀すると皮が簡単に取れる特性があります。ダイシモチは「はだか麦」です。
    ●もち性
    お米と同じように、麦も「うるち性」と「もち性」に分かれています。ダイシモチは「もち性」です。

  • 善通寺市でのダイシモチ栽培について

    ダイシモチは、近畿中国四国農業研究センター(現:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)が品種改良をして誕生した品種です。善通寺市では1997年(平成9年)から栽培されています。弘法大師・空海のご誕生地にちなみ、その名が付けられました。最初は生産量が少なかったのですが、市を挙げてダイシモチを使ったまちおこしに取り組み、生産量が増えてきました。2022年には栽培面積は28ヘクタール、収穫量は117トンにまで拡大しています。福田さんは2014年(平成26年)にダイシモチを栽培しはじめて、現在は12ヘクタールの畑を管理しています。

  • ダイシモチ栽培に適した善通寺市

    ダイシモチの栽培は、水はけがよくて日当たりのよい土地と、雨の少ない気候が適しています。善通寺市はそれらの条件にあった環境で、昔から麦の生産が盛んでした。

  • 種まきから収穫まで

    ダイシモチの栽培は、11月中旬の種まきからスタート。芽が出ると1~2月にローラーで「麦踏み」をします。麦踏みには、背丈が伸びすぎることによる倒伏の予防や根張りをよくする、根元から新しい芽を出させるなどの効果があります。その後に肥料を与えたり、穂にカビが生えないように予防をします。そして5月中旬~6月に収穫します。
    栽培で気をつけていることは畑の水はけをよくすること。種をまくときに、畑から水が抜けやすくなるように周囲に溝を掘ります。「くわを使って手作業で掘らないといけないところもあるので大変です」と福田さん。ダイシモチ生産部会を作り、生産者みんなで栽培方法を共有して品質を守っていると教えてくれました。

  • 丸麦加工で食べやすく

    収穫した後は、食べられるように「精麦(せいばく)」をします。通常、麦は蒸気を加えて押麦にすることが多いですが、もち性のダイシモチは蒸気をかけると柔らかくなりすぎて機械にくっつき、精麦しづらくなってしまいます。そのため、蒸気をかけずに1割5分ほど削って蒸煮にする「丸麦加工」にしています。この方法だと、白米と一緒に炊けて、味もよく、もちもちとした食感が引き立つのです。
    「生産管理と精麦の2つの努力で、おいしいダイシモチが生まれているんですね」と梶さんは感心していました。

  • 食べておいしく、健康にもよいダイシモチ

    株式会社まんでがんの内田和樹(うちだ かずき)さんがダイシモチの食べ方を紹介してくれました。1品目はシンプルに「ダイシモチ入りのごはん」。ごはんがダイシモチの色にほんのりと染まっています。
    「白米とはまた違う、プチプチとした食感がいいですね。麦の香ばしさも感じます」と梶さん。麦独特のクセもほとんどなく、白米のごはんと同じように食べることができます。

  • 2品目は「ダイシモチの粒を練り込んだベーグル」。あんバターを挟んでいただきました。
    「ダイシモチの粒がしっかり感じられますね。あんバターにダイシモチの風味が負けていませんね」梶さんはダイシモチとベーグルの組み合わせを堪能していました。
    ダイシモチはおいしいだけでなく、健康によい食物繊維を豊富に含んでいます。食物繊維の一種である「β-グルカン」には、食後の血糖値の上昇を穏やかにし、おなかの調子を整えるという効果があります。善通寺市で生産された讃岐もち麦ダイシモチは、ダイシモチの品種の中で、全国初の「機能性表示食品」として承認されました。

  • いろんな方に食べてもらえるように

    株式会社まんでがんでは、様々な年代、性別の方にダイシモチを食べてもらえるように、ダイシモチを使った商品開発に取り組んでいます。開発した商品はお菓子、カレー、うどん、お酒などバラエティ豊か。
    善通寺市産のダイシモチを使った商品には、讃岐もち麦ダイシモチ公式キャラクター「むぎゅ~ちゃん」のマークや「讃岐もち麦」の表記がされています。

  • 「善通寺といえば『讃岐もち麦ダイシモチ』と言われるように、これからも取り組んでいきたいですね」福田さんはダイシモチを活用したまちおこしへの意気込みを語ってくれました。

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