旬の時期 | 11月~12月 |
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主な産地 | 高松・坂出・三豊・観音寺 |
小原紅早生は昭和48年、瀬戸内海に面した五色連山のふもとにある小原幸晴さんのみかん園で見つかった「宮川早生」という品種が枝変わりしたもの。枝変わりとは、突然変異の一種で、枝が伸びていく途中でその性質が変わることを言います。何本もの木がなるみかん園で、たった一つだけなっていた赤いみかん。見つけたときは、小原さんも大変驚かれたそうです。親よりも劣った品種になることが多い枝変わりですが、こんなに美味しく商品価値のあるものができたのは奇跡に近いと言います。
糖度が高く、濃厚な甘みが魅力の小原紅早生は、果皮が濃い紅色のため「金時みかん」とも呼ばれています。選果時には、外観・等級・糖度の厳しい基準により選抜され、「本当に消費者に満足してもらえるもの」のみが出荷されています。
※「香川小原紅早生みかん」が、香川県で初めて知的財産として「地理的表示保護制度(GI)登録産品」に登録されました。詳細はコチラから(PDFファイル)
甘くておいしい小原紅早生は、生産者による徹底した管理のもとで生み出されています。糖度を上げるために、8月下旬には土壌中の水分を調節する「マルチシート」を敷き、雨水の吸収を抑える一方、シートの下には配管を這わせ、土が乾燥しすぎないよう与える水量を管理しています。また越冬みかんの場合は、糖度を約13度にまで上げていくために、一つひとつの実に袋をかけて、樹の上でじっくりと熟成させていきます。完熟に近づく1月中旬ごろから、袋に入った状態で出荷され、各地に届けられます。このような徹底した管理と生産者の「おいしいみかんをたくさんの人に食べてほしい」という強い思いが、糖度が高く色の濃い「小原紅早生」をつくりあげています。
小原紅早生が小原さんによって発見されたのが昭和48年。そして種苗登録をされたのが平成5年。実に20年以上の歳月がかかりました。たった一つだけなった果実を、農業試験場に持ち込み、検査・栽培実験を何度も何度も繰り返してきました。周囲の人の情熱に助けられたから、種苗登録されることができた、と小原さんは言いますが、本当に気が遠くなるような歳月を必要としました。そして、苗木から育てて美味しいみかんが出来上がるまでにはさらに10年の歳月が必要でした。みかんは、苗木を植え付けてから結実するまでに3年程度かかります。
しかし、3年で実をつけても、その実はまだまだ本来の味には遠く及びません。皮が厚くて淡白な味のみかんしかできず、10年たってようやく美味しいみかんができあがるようになります。美味しいみかんができるようになったのもつかの間、今度はその美味しさを知ってもらうという試練がありました。「赤いみかん」というのはとっつきにくく、消費者から避けられる傾向にありました。しかし、生産者があきらめず、多くの関係者が努力を続けた結果、小原紅早生の認知度も高まり、どんどん売れるようになってきました。数々の試練を乗り越え、小原紅早生は今後、もっともっと多くの人に愛されるみかんになっていくことでしょう。
動画で詳しく紹介
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